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高血圧と言われたら運動・筋トレはしていい?始める前の確認と注意点

高血圧と言われたら運動・筋トレはしていい?始める前の確認と注意点(LIFEPLUS コラム)

「健診で血圧が高いと言われた」「血圧の薬を飲み始めた」。そんなとき、運動はしたほうがいいのか、それとも控えたほうがいいのか、迷う方は少なくありません。厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」では、高血圧のある人にも、状態に応じて体を動かすことが勧められています。ただし、医療機関で血圧を管理していることが前提で、始める前に医師に相談することが求められています。

 

この記事では、ガイドの内容をもとに、運動を始める前に確認したいこと、運動する日の血圧の測り方、筋トレで気をつけたいこと、すぐに運動をやめるべき症状を順に整理します。愛知県日進市のコンディショニング専門パーソナルジムLIFEPLUS(ライフプラス)からのご案内です。

高血圧でも運動は勧められている。ただし前提がある

ガイドには「慢性疾患を有する人の身体活動のポイント」という項目があり、高血圧はその対象のひとつです。対象となる人について、次のように書かれています。

 

「慢性疾患を有する人に対しても、個人の状態等に応じた身体活動を勧める。特に本ガイドは、高血圧、2型糖尿病、脂質異常症、変形性膝関節症を有する人で、かつ状態が落ち着いている人が対象である。」

「身体活動によって悪化する可能性のある合併症・運動器の痛みや変形がある場合があるため、事前に医師等の専門家に相談する。」

(出典:厚生労働省ホームページ「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」「慢性疾患を有する人の身体活動のポイント」)

 

同じ項目では、高血圧について、身体活動による「高血圧の改善に強いエビデンス」があるとまとめられています。一方で、「慢性疾患については、定期的な健康診断や医療機関の受診、必要な治療が行われていることが前提です。」とも書かれています。運動は、治療の代わりではなく、医療機関での管理と並行して続けるものという位置づけです。

 

なお、このガイドは、医師や運動指導者など、運動を勧めたり指導したりする立場の人に向けて作られたものです。ここで紹介する内容も、ご自身の判断で運動の量や強さを決めるためのものではありません。主治医から指示を受けている方は、その指示を優先してください。

始める前に、主治医に確認しておきたいこと

ガイドの「身体活動・運動を安全に行うためのポイント」では、運動を始める前の注意として、「血圧は運動により上昇することから、もともと高血圧がある場合は、注意が必要です。」と書かれています。

 

とくに血圧がかなり高い場合について、ガイドの「慢性疾患を有する人の身体活動のポイント」の表には、「180/110mmHg(家庭血圧160/100mmHg)以上の場合はまず血圧をコントロール。脳心血管疾患のある場合は行える範囲を事前に確認する。」とあります。安全に行うためのポイントでも、この段階(III度高血圧)では服薬で血圧をコントロールしてから運動を始める必要があるとして、医療機関の受診を勧めています。家庭で測る血圧がふだんからこの数値以上ある方は、運動の前に、まず医療機関を受診してください。また、脳卒中や心臓の病気をしたことがある方は、この記事で紹介する運動の目安がそのまま当てはまるとは限りません。どこまで動いてよいかを、先に主治医に確かめてください。

 

ただし、この数字を下回っていれば自由に運動してよい、という意味ではありません。ガイドの運動開始前の健康チェックシートには、医師から「心臓病」または「高血圧」と指摘されたことがある人に、運動制限の有無を確かめ、分からない場合は受診するよう促す項目があります。受診のときには、次のような点を主治医に確かめておくと安心です(LIFEPLUSからのご提案です)。

 

LIFEPLUSからのご提案

・運動をしてもよいか。避けたほうがよい運動はあるか

・運動の強さや時間について、制限はあるか

・今飲んでいる薬で、運動のときに気をつけることはあるか

・運動前に血圧を測ったとき、どのくらいなら運動を見合わせたほうがよいか

運動する日は、出かける前に血圧を測る

ガイドでは、毎回の運動前に体調を確かめる習慣をつけることが勧められています。血圧が高めの人については、次のように書かれています。

 

「血圧が高めの人は、体調を確認するとともに、血圧(脈拍も)を測り、記録することを習慣化しましょう。血圧は、5分以上安静にしてから測定します。」

「運動前の血圧が160/100mmHg以上のときは、運動を行う場合であっても、散歩程度の軽い運動にとどめます。180/110mmHg以上のときは、運動は控えて休養をとります。」

(出典:厚生労働省ホームページ「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」「身体活動・運動を安全に行うためのポイント」)

 

測った数値は、日付と一緒にノートや血圧手帳に書き残しておくと、受診のときに主治医に見せることができます。主治医から運動前の血圧について別の目安を示されている場合は、そちらに従ってください。

 

運動前に測った血圧が180/110mmHg以上の日が続くときや、ふだんより大きく高いときは、運動を休むだけで済ませず、主治医に相談してください。そのときに、突然の激しい頭痛、胸の痛み、突然のしびれ、ろれつがまわりにくいといった症状があるときは、この記事の後半にある「迷わず119番」の箱の症状にあたります。ためらわず119番に連絡してください。

 

血圧の数値だけでなく、その日の体調も大切です。ガイドには「毎回の運動前の体調確認」として、熱がある、体がだるい、頭痛やめまいがする、少し動いただけで息切れや動悸がする、胸が痛いなどの15項目が並んでいます。1つでも当てはまる場合は、無理に運動をせずに休養をとり、必要に応じて医療機関を受診するよう書かれています。体調確認の考え方は「筋肉痛のときに筋トレや運動はしていい?」の記事でもご紹介しています。

どんな運動を、どのくらい?

ガイドの表では、高血圧のある人の身体活動の目安として、「週150分以上の定期的な中強度の身体活動(1 日30分以上)」と「筋力トレーニング週2~3日」が挙げられています。あわせて、次のような説明もあります。

 

「高血圧のある場合、運動による急性効果(すぐに現れる効果)の持続時間はほぼ1日なので、なるべく毎日実施します。強度は普段の日常生活レベルから開始します。」

(出典:厚生労働省ホームページ「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」「慢性疾患を有する人の身体活動のポイント」)

 

「週に1回、まとめてしっかり」よりも、なるべく毎日、という考え方です。強さは、普段の生活と同じくらいの軽いものから始めて、少しずつ上げていきます。いきなり長い時間を目指す必要もありません。歩く量の目安については「1日何歩歩けばいい?」の記事でまとめています。

 

運動の強さについては、厚生労働省の健康情報サイトで次のように説明されています。

 

「低・中強度の運動は収縮期血圧の上昇はわずかであるのに対して、高強度の運動は血圧上昇が著明であるため、自覚的運動強度として、中等度「ややきつい」と感じる程度の運動強度(最大酸素摂取量の40~60%程度)が推奨されている。」

「また上記のような運動を急に実施するのは身体に与える負担が大きいため、掃除・洗車・こどもと遊ぶ・自転車で買い物に行くなどの生活活動のなかで身体活動量を増やすことからはじめてもよいでしょう。」

(出典:「高血圧症を改善するための運動」(厚生労働省 健康日本21アクション支援システム 生活習慣病などの情報(e-ヘルスネット))家光 素行)

 

反対に、強すぎる運動や多すぎる運動には注意が必要です。ガイドの表には「高強度・高用量で出血性脳卒中のリスクの可能性あり、推奨量以上は慎重にする。」とあります。「たくさんやるほど良い」わけではないことも、覚えておいてください。

筋トレは「息を止めない」が第一

筋力トレーニングについて、ガイドの表には「筋力トレーニングは低強度から開始し、体力・病態にあわせて漸増する。」とあります。軽い負荷から始めて、体の様子を見ながら少しずつ上げていく、ということです。

 

もうひとつ大切なのが呼吸です。ガイドの筋力トレーニングの項目には、「血圧の急激な上昇を抑えるために、息をこらえないように注意してください。」と書かれています。

 

重いものを持ち上げるときや、踏ん張るときには、無意識に息を止めてしまいがちです。LIFEPLUSでは、次のような工夫をおすすめしています。

 

LIFEPLUSからのご提案

・回数を声に出して数える(声を出していれば、息は止まりません)

・力を入れるときに息を吐く、と決めておく

・顔が赤くなる、歯を食いしばるほどの重さは選ばない

血圧の薬を飲んでいる人が知っておきたいこと

ガイドの「身体活動・運動を安全に行うためのポイント」には、運動のときに注意が必要な薬についての説明があります。高血圧の治療薬については、一部のカルシウム拮抗薬、α遮断薬、β遮断薬などは心拍数に影響を与えるため、心拍数が運動の強さの目安にならないと書かれています。その場合は、自分が感じる「きつさ」を目安にするよう勧められています。スマートウォッチなどで心拍数を見ながら運動している方は、主治医に確認しておくと安心です。

 

また、利尿薬については、「脱水になりやすいので、熱中症や起立性低血圧に注意し、水分補給も心がけましょう。」と書かれています。高齢の方では、降圧薬などの使用が転倒の原因になることもあるとして、注意が呼びかけられています。

 

運動を始めたからといって、自己判断で薬をやめたり減らしたりしないでください。薬についての疑問は、主治医や薬剤師に相談しましょう。

運動の終わり方と、すぐにやめるべき症状

運動を急にやめると、血圧が下がって、めまいやふらつきにつながることがあります。ガイドでは、「ある程度の強度の運動を行った後は、5~10分ほどクールダウン(整理運動)を行う必要があります。」としています。ウォーキングの最後はゆっくり歩く時間をつくる、筋トレの後は軽く体を動かしてから座る、といった終わり方を心がけてください。

 

運動中の体調の変化にも注意が必要です。ガイドには「運動中に次のような症状を自覚するなど、体調に異変を感じたら、直ちに運動を中止しましょう。」とあり、胸痛、強い空腹感やふるえ、冷や汗、動悸、いつもと違う強い疲れ、めまいやふらつき、関節や筋肉の強い痛みが挙げられています。胸の痛みが続くときや、下の119番の箱にある症状があるときは、ためらわず119番に連絡してください。それ以外の症状も、治まったからといって自己判断で運動を再開せず、医療機関に相談してください。

 

また、次のような症状は、運動中かどうかに関係なく119番が必要なサインです。消防庁のリーフレットでは、おとなについて「重大な病気やけがの可能性があります!」として、次のような症状が挙げられています(一部を抜粋)。

 

迷わず119番

・胸や背中の突然の激痛/胸の中央が締め付けられるような、または圧迫されるような痛みが2~3分続く/痛む場所が移動する

・急な息切れ、呼吸困難

・突然の激しい頭痛/支えなしで立てないぐらい急にふらつく

・顔半分が動きにくい、または、しびれる/ニッコリ笑うと口や顔の片方がゆがむ/ろれつがまわりにくく、うまく話せない

・見える範囲が狭くなる/突然、周りが二重に見える

・突然のしびれ/突然、片方の腕や足に力が入らなくなる

・意識がない(返事がない)またはおかしい(もうろうとしている)

・冷や汗を伴うような強い吐き気

・その他、いつもと違う場合、様子がおかしい場合

(消防庁「救急車を上手に使いましょう」令和7年12月発行 p.3「おとな」より抜粋。リーフレットにはほかにも、顔色が明らかに悪い、おなかの症状、けいれん、けがなどが載っています。119番をするか迷ったときは、救急相談窓口に相談するよう案内されています。救急相談窓口は地域によって番号や実施の有無が違うため、お住まいの市町村の案内をご確認ください)

LIFEPLUSでできること

LIFEPLUS(ライフプラス)は、愛知県日進市にあるケア特化型のコンディショニング専門パーソナルジムです。「鍛える前に、まず整える」を大切にしています。当施設は医療機関ではないため、高血圧の診断や治療は行っていません。そのうえで、主治医に相談して運動をしてよいと言われた方が、無理のない形で体を動かす習慣を続けるお手伝いはできます。

 

マンツーマンのパーソナルトレーニングのほか、60歳以上の方を対象にした「イキイキ健康教室」もご用意しています(サービス紹介)。トレーナーには健康運動指導士も在籍しています(トレーナー紹介)。

 

血圧の薬を飲んでいる方や、医師から運動について指示や制限を受けている方は、その内容をお知らせください。体の変化には個人差があり、期間や結果をお約束することはできませんが、今の体の状態に合わせて内容を考えていきます。

 

当施設は医療機関ではありません。気になる症状があるときは、まず医療機関にご相談ください。

 

ご相談・体験のお申し込み

LIFEPLUS(ライフプラス)/愛知県日進市岩崎町西ノ平24

TEL 0561-59-8990

体験・入会の流れは こちらのページ でご案内しています。

 

出典:厚生労働省ホームページ「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」(慢性疾患を有する人の身体活動のポイント/身体活動・運動を安全に行うためのポイント/筋力トレーニングの各項)/「高血圧症を改善するための運動」(厚生労働省 健康日本21アクション支援システム 生活習慣病などの情報(e-ヘルスネット))家光 素行/消防庁「救急車を上手に使いましょう」(令和7年12月発行)。2026年10月20日に内容を確認しています。出典名を添えて囲みや「 」で紹介した文章は、出典の原文のままです。それ以外の出典の説明は、LIFEPLUSが出典の内容を要約・編集したものです。