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四十肩・五十肩かなと思ったら|肩こりとの違いと動かす前に確かめること

四十肩・五十肩かなと思ったら|肩こりとの違いと動かす前に確かめること

「棚の上のものを取ろうとしたら、肩が上がらなくて驚いた」「夜中に肩がズキズキして目が覚める」「髪を結ぶ・服を着替えるといった何気ない動作がつらい」。LIFEPLUS(ライフプラス)にも、40代後半から60代の方からこうしたお声をいただきます。結論から申し上げると、四十肩・五十肩かもしれないと思ったら、動かし方を調べる前に、まず整形外科で確かめるのが先です

 

理由はふたつあります。ひとつは、肩の痛みには四十肩・五十肩以外の病気も混ざっていて、その区別は、レントゲンやMRIなどの検査でおこなうとされていること。もうひとつは、四十肩・五十肩には時期があり、時期によって「動かしたほうがいい」と「安静にしたほうがいい」が入れ替わることです。ネットの情報が真っ二つに割れて見えるのは、多くの場合この時期の違いが抜け落ちているからです。

 

この記事では、学会・協会が一般向けに公開している資料をもとに、肩こりとの困り方の違い・受診で何が分かるのか・時期ごとの考え方を整理します。そのうえで、コンディショニング専門ジムの立場からできることと、できないことをはっきりお伝えします。

肩こりと四十肩・五十肩は、困り方が違う

まず、多くの方がいちばん迷われるところから。「これはいつもの肩こりなのか、それとも四十肩・五十肩なのか」という問いです。

 

四十肩・五十肩は、医学的には「肩関節周囲炎」と呼ばれます。日本整形外科学会は、その症状を次のように説明しています。

 

「肩関節が痛み、関節の動きが悪くなります(運動制限)」「動かす時に痛みがありますが、あまり動かさないでいると肩の動きが悪くなってしまいます。髪を整えたり、服を着替えることが不自由になることがあります」「夜中にズキズキ痛み、ときに眠れないほどになることもあります」

 

ここに出てくる「動く範囲そのものが狭くなる」「夜に痛む」という2点が、いわゆる肩こりとの困り方の違いです。肩こりは「重い」「張る」という感覚が中心で、つらいながらも腕は上まで動きます。一方こちらは、動かそうとしても途中で止まる、痛くて夜眠れないという形で日常が削られていきます。

 

ただし、ここで大事なことをひとつ。この違いは「傾向」であって、自分で診断をつけるための基準ではありません。次の章でご説明するとおり、区別は診察と検査でおこなうものだからです。

その肩の痛みが、四十肩・五十肩とは限らない

ここが、この記事でいちばんお伝えしたいところです。日本整形外科学会は、肩関節におこる痛みには、いわゆる五十肩にあたる関節包や滑液包の炎症のほかにも、上腕二頭筋長頭腱炎・石灰沈着性腱板炎・肩腱板断裂などがあると挙げたうえで、こう書いています。

 

「これらは、X線(レントゲン)撮影、関節造影検査、MRI、超音波検査などで区別します。」

 

つまり、名前のよく似た別の状態がいくつもあり、それらを見分けるのはレントゲンやMRI、超音波といった検査だということです。同じ「肩が痛くて上がらない」という訴えでも、中身が違えば、していいことも変わります。

 

インターネット上には「この動きができたら五十肩」といったセルフチェックの情報がたくさんあります。目安として見る分にはよいのですが、それで診断がつくわけではありません。当施設は医療機関ではないので診断をおこないませんし、お客様が自己判断で決めてしまうことも、おすすめしていません。整形外科で「何であるか」をはっきりさせてからのほうが、その後にできることが増えます。

3つの時期があり、時期ごとにやることが違う

「動かしたほうがいい」と書いてあるサイトと、「安静が第一」と書いてあるサイト。どちらも見かけて混乱された方は多いと思います。この食い違いは、時期の話が抜けていることで起きています。

 

公益社団法人 日本理学療法士協会が一般の方向けに公開している「理学療法ハンドブック シリーズ13 肩関節周囲炎」には、こう書かれています。

 

「典型的な肩関節周囲炎は次の3つの病期を経て、1〜3年くらいの経過で回復します。治療は回復経過に合わせて行うことが重要です。」

 

同じ資料では、3つの時期がそれぞれ次のように説明されています。

炎症期 ── ハンドブックの方針は「安静」

「初めの症状として痛みが出現し、肩を動かすことが苦痛になります。安静時の痛みや夜間痛を生じるようになり、拘縮(関節が動きにくくなった状態)が徐々に進行します」とされる時期です。ハンドブックでは、この時期の治療方針を「安静」と示し、理学療法として肩の使い方や休め方の指導を受けて負担を減らすこと、痛みを抑える薬物療法が挙げられています。「安静」は放置とは違い、休め方も医療機関で教わる段階です。

拘縮期 ── ハンドブックの方針は「温める」

「拘縮が中心となり、あらゆる方向に動きが狭くなりますが、痛みは軽快していきます」とされる時期です。痛みが引いてきた代わりに動きの制限が前に出てきます。治療方針は「温める」とされ、血行をよくして筋肉をほぐしながらゆっくり動かす段階と説明されています。

寛解期 ── ハンドブックの方針は「動かす」

「拘縮が徐々にとれて、動きが改善していきます」とされる時期です。ここで方針の名前そのものが「動かす」になり、痛みに注意しながら積極的に動かす段階に入ります。

 

「動かしたほうがいい」も「安静にしたほうがいい」も、どちらも間違いではなく、見ている時期が違うだけだとお分かりいただけると思います。そして自分が今どの時期なのかは、痛みの出方だけでは決めきれません。ここでも、医療機関で確かめることが近道になります。

痛みは「その動きは危険」というサイン

時期の話とあわせて、同じハンドブックにはもうひとつ、はっきりした記述があります。ハンドブックは、炎症期と拘縮期では痛みの意味が違うとしたうえで、次のように書いています。

 

「痛みはその動きは危険という身体からのサインでもあります。痛いと感じる動作は徹底的に避けるようにしましょう。」

 

「動かさないと固まってしまう」という不安から、痛いのを我慢して腕を回そうとする方は少なくありません。ですが、ハンドブックの立場ははっきりしています。自宅で動かしてよいかという問いにも、次のように答えています。

 

「痛みをがまんして動かす必要はありませんが、痛みのない程度に運動したり、生活の中で使うことは構いません。しかし、無理をすると悪化することがありますので、医療機関で理学療法士による痛みを和らげるリハビリを受けたり、適切な運動を教えてもらいましょう。」

 

痛みのない範囲で使うことは構わない。けれど無理をすると悪化することがあるので、動かし方は医療機関で教えてもらう。一方、痛みが引いて動きの制限が中心になる拘縮期については、痛みに注意しながら動かしてほぐしていく段階とされています。どちらの時期かは医療機関で確かめるのが前提です。この線引きは、痛みが出ている部位を扱うときの原則として、肩以外の部位でも当てはまる考え方です。膝の痛みについても同じ考え方を膝が痛いときは動かしていい?運動と休養の考え方をトレーナーが解説で整理していますので、あわせてご覧ください。

 

なお、「そのうち治るだろう」と様子を見続けることについては、日本整形外科学会が注意を促しています。

 

「自然に治ることもありますが、放置すると日常生活が不自由になるばかりでなく、関節が癒着して動かなくなることもあります。」

 

痛みが引いたことと、肩が元どおり動くようになったことは、別の話だということです。

40〜60歳の女性に多いとされている

「なぜ自分に」と感じられる方も多いので、どういう方に起こりやすいとされているかも見ておきます。理学療法ハンドブックには、次のようにあります。

 

「40〜70歳の年齢層に発症し、人口の2〜5%がかかるとされており、特に40〜60歳の女性に多いとされています。」

 

そして「肩関節周囲炎になりやすい人」として、糖尿病のある方、甲状腺疾患のある方、血中脂質値(中性脂肪、コレステロール)が高い方、デスクワークなど活動量が少なく長時間同じ姿勢の方が挙げられています。

 

ここは読み方に注意が必要なところです。当てはまる方に必ず起こるという意味ではありませんし、当てはまらないから安心という話でもありません。持病がある方は、肩のことも含めて主治医にご相談いただくのが安心です。ただ、最後にある「活動量が少なく長時間同じ姿勢」という項目は、日々の過ごし方で手をつけられる部分でもあります。

肩そのものより先に、まわりを整えるという考え方

LIFEPLUSが「鍛える前に、まず整える」を掲げているのは、痛みが出ている場所だけを見ても、うまくいかないことが多いからです。姿勢と肩の関係については、理学療法ハンドブックにも「肩と姿勢は仲良しです」という見出しで次のように書かれています。

 

「姿勢と肩の動きはお互いに影響し合っているため、悪い姿勢によって肩に負担をかけている可能性があります」「背中が丸くなると、胸部や肩甲骨周囲の筋肉が硬くなり、肩甲骨が動きにくくなります。肩甲骨の動きが悪くなることで肩の動きが悪くなります」

 

腕を上げるという動作は、肩の関節だけで完結していません。私たちが日ごろ体を見るときも、背骨や肩甲骨まわりが連動してはじめて腕は上まで届く、という前提で考えます。背中が丸まったまま腕だけを上げようとすれば、肩の一点に負担が集まります。肩に不安がある方から「なぜ背中や股関節から見ていくのですか」と聞かれることがありますが、理由はここにあります。

 

同じハンドブックには、日常生活の工夫も具体的に挙げられています。

 

  • 袖を通すときは、着るときは痛いほうから先に通し、脱ぐときは後から抜く
  • 手で荷物を持たず、肩にかけるカバンや買い物カートを使う
  • 座るときはひじ掛けを使い、タオルなどで高さを調整する
  • 車の運転は長時間を控え、シートを前にして脇が開きすぎないようにする
  • デスクワーク中は時々休息を取り、ひじで円をかくように肩甲骨を動かす

 

どれも「肩を鍛える」話ではなく、肩にかかっている余計な負担を先に減らすという発想です。今日から変えられることばかりなので、痛みがある時期でも取り入れやすいところだと思います。

 

一方で、運動そのものについては慎重に扱う必要があります。ハンドブックも、セルフエクササイズを行って効果がないときや痛みが増す場合は速やかに中止し、医師・理学療法士などに相談するよう促しています。痛みが出ている間に、自己流で動かし始めることはおすすめしません。

日進市で、肩に不安があるときの運動をご一緒します

ここまでお読みいただいて、「では自分は何をすればいいのか」と感じられた方もいらっしゃると思います。順番としては、①整形外科で何であるかを確かめる → ②今どの時期かを踏まえて、してよいことの範囲を医療機関で確認する → ③その範囲のなかで体を整えていく、という流れになります。

 

LIFEPLUS(ライフプラス)は、愛知県日進市岩崎町にあるコンディショニング専門のパーソナルジムです。当施設は医療機関ではありませんので、診断も治療もおこないません。医療機関から運動について指示が出ている場合は、その指示が最優先です。

 

そのうえで私たちがご一緒できるのは、痛みの出ていない範囲で、背骨・肋骨・肩甲骨まわりや股関節など、肩の動きを支えている部分を整えていくことです。代表トレーナーの箙瀬は動作改善と慢性痛(肩こり・腰痛・膝痛)のご相談を、トレーナーの野入は健康運動指導士として姿勢とバランスを担当しています。その日の状態を伺ってから内容を決めますので、「今日はここまでにしておきましょう」という判断もこちらからお出しします。ご用意しているメニューはサービス紹介を、スタッフについてはトレーナー紹介をご覧ください。

 

肩が上がりにくい状態が続くと、洗濯物を干す、髪を洗う、上着を着るといった毎日の動作が少しずつ億劫になっていきます。日進市・長久手市・名東区からお越しの方にも、そうしたお声をいただきます。気になる症状が続く場合は、まず医療機関にご相談ください。そのうえで、動ける範囲を保つための運動について迷われたら、お気軽にお声がけください。

 

ご相談・体験のお申し込み

LIFEPLUS(ライフプラス)/愛知県日進市岩崎町西ノ平24

TEL 0561-59-8990

体験・入会の流れは こちらのページ でご案内しています。

 

出典:公益社団法人 日本整形外科学会「症状・病気をしらべる/五十肩(肩関節周囲炎)」/公益社団法人 日本理学療法士協会「理学療法ハンドブック シリーズ13 肩関節周囲炎」(第1版・令和4年3月31日現在)。いずれも2026年9月7日に内容を確認しています。